非破壊検査とは物を壊すことなく、欠陥や劣化の状況や原因を調べ出す検査のことを言います。原子力発電所からビルや鉄道、橋や地中埋設物にいたる社会資本全てが対象です。超音波や放射線、レーダーなどの技術で調べることができます。最新の措置と技術を駆使し安全な検査ができるようになりました。
私たちには医者が必要なように人間社会のあらゆる社会資本にも、メスを使うことなく安全に検査する信頼のおける主治医が必要です。非破壊検査にはいくつかの種類があります。放射線を使う放射線透過試験や超音波を使う超音波探痛試験などです。放射線透過試験は透過写真から検出した欠陥の種類や形状、寸法などの情報が客観的なデータとして得られるという利点があります。
しかし、線源とX線フィルムを配置する必要があり検査できる試験体の種類や厚さなどに限界があるので照射方向の角度に制限があることを考慮に入れます。超音波探痛試験は、超音波の伝搬方向に垂直な反射面をもつ欠陥の検出が容易です。また、試験体の片方の面からの検査が可能であり欠陥の板厚方向の情報が得られるという利点もあります。非破壊検査員になるために必ず修了しておかなければならない学歴は特にないですが、大学の理工学部卒や工業高校の電気科を卒業している人が多いです。
非破壊検査技術者技量認定試験という資格があり、超音波や赤外線などを使って対象物の品質を調査できるように技術を磨く資格です。しかし、必ずしも資格を取得しておかなければならない訳ではないです。